予防してますか? 本当に【予防】は重要な事だと再認識する事が多い、今日この頃です。
2001年から何回も訪れている北京市の検疫局の方に聞いたのですが、
『北京では狂犬病の発生が毎年のようにある』 と数年前におっしゃっていました。
【狂犬病は不治の病】【人や多くの動物にうつる伝染病で、治らないウイルス病】と大学の授業で学んで以来、どんな病気なのだろう、と思いつつも、身近な病気として感じていなかったのですが・・・
今でも記憶に残っているのですが、2001年の最初の北京短期留学での話です。
鍼灸の実習会場が北京市検疫局の動物病院で行われていたので、事あるごとに検疫局の方との食事会が開かれるのです。 その食事会の際に、【中国での伝染病について】の話題になり、初めて狂犬病が大都市の北京でも発生している事を知りました。
それ以来、訪中するたびに、最近の狂犬病の発生状況を聞いてきました。
たしか、5~10年ほど前から北京市内も含めた数か所で、獣医学会のような学術的な会に【欧米や日本の有名な獣医学教育者】を招聘してセミナーを開き、どんどん高度な獣医学を吸収していっているようです。
そのような先生方から彼らの成長度はスゴイ勢いだ、とお聞きしていますので、きっといつか予防が進み、狂犬病の発生事故も減ってくる日は近いでしょう。 そう祈っております。
さて、6月23日から2日間の大阪での学会に参加してきました。 余談ですが・・・
学会会場の下のフロアーにはコンサートホールがあり、韓国のかわいらしいK-POPのお嬢様たちが、日本ツアーをされていました。
すごい観客数の御様子でした。 みんな“うちわやグッズ”を持っているから、ファンの方は分かっちゃいますね(笑)
韓流ブームと言われているけれど、どれぐらいの方が日本から韓国に旅行しているのだろう、と観光局(JNTO)のデータを開いてみたら、
≪年間3289万人(2011年)≫ すごい渡航者数ですね。
また、先日、当院の飼主様で韓国籍の方がおられまして、その方が母国に帰られる事になり、韓国の狂犬病の発生状況やワクチン接種に関する法律について調べる機会が得られました。
韓国内の動物薬メーカーに取材して下さる日本の製薬メーカーの方が現れて、その最新のデータを今年4月に頂いていた事を思い出しましたので、今回改めてそのデータに目を通してみましたら・・・
【冬ソナのロケ地】近くで、毎年【狂犬病の発生】が確認されているのです。 2011年も同様でした。
具体的には、
2011年 発生地 Gangwon 犬2匹、 牛 2頭、 アライグマ -匹
2010年 発生地 Gangwon 犬4匹、 牛 5頭、 アライグマ 1匹
2009年 発生地 Gangwon 犬1匹、 牛12頭、 アライグマ 5匹
☆ Gangwon : 江原道 の事だそうです。 観光案内を見ましたら、冬ソナのロケ地も含まれていました。
しかし、韓国政府はえらいですね。 尊敬します。
『政府により狂犬病の検疫・防疫プロジェクトが実施されています。ワクチン接種は無料で提供されています。犬の飼い主は犬にワクチン接種をしたい時、動物病院を訪れ1 年または半年に1 回無料でワクチン接種を受けることができます。』 (韓国製薬メーカーレポート原文どおり)
という毅然とした対策を取っているそうです。
近い将来、韓国での狂犬病の発生が無くなる事を祈っています。 日本も1956年以降、獣医師界の諸先輩が中心となって努力されたおかげで、今は発生していないのです。
日本は島国だから出来た功績だとも言われています。 【水際で防いでいる方々のお陰です】
あらためて、感謝申し上げます。
ここで皆さんにお聞きします。 皆さんの家族であるワンちゃんに狂犬病の予防ワクチンを1年以内に接種していますか?
専門家の先生は、大新聞にも書かれていましたが、【現在の日本のワクチン接種率では、一度侵入してきたウイルスを予防する事は出来ない。 犠牲者(ヒト、動物)が簡単に出る。 】と予測されています。
40%台ですから、日本の狂犬病接種率は・・・
知人の獣医師の間では、人間用の狂犬病ワクチンを接種しに行っています。
1)ワクチン効果が上昇してくるのは、約2週間かかります。
2)狂犬病が発生したら、一度にワクチンを接種しに皆が動物病院に来られます。
⇒ 【すぐに製薬メーカーから在庫がなくなります】 ⇒ 【パニックになります】
平和ボケしていないで、自分の子を守ってあげましょう。
【おだやか党 たかはし】でした~